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平成21年度 機関評価委員会報告書 外部評価 | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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(1)

平成2 1 年度

大分県産業科学技術センター

機関評価委員会報告書

平成22年 3月

(2)

大分県産業科学技術センターは、

大分県醸造試験場として明治4 3 ( 1 9 1 0 ) 年に開設して以来、

本年で

1 0 0 年を迎えます。この間、産業構造の変化に対応しながら県内の産業振興に寄与するよう、適宜、公

設試験研究機関としての業務のあり方を見直し、その改善に努めてまいりました。

平成15年3月に基本的な使命を「あなたの会社の研究室」とする最初の「中期業務計画」を定めた

後、平成18年に策定された「おおいた産業活力創造戦略」に沿うようこの計画を改訂する中で、徹底

して県内企業の技術支援を行うことに加え、

企業ニーズに特化した研究開発や産業集積を推進する関連

業務などに積極的に取り組み、更に、外部委員による評価や利用企業の満足度調査など新たな業務評価

制度を実施することとしました。

「機関評価委員会」は、その一環として、各産業界や学識経験者、支援機関の方々を委員として様々

なご指摘を頂き、それら意見・評価を踏まえた業務指針の明確化、業務の透明性の確保などを図る目的

で設置したものです。

3 年目となった昨年度の委員会の中では、

目標の明確化と自己評価 、業務の実質的な重点化、

技術革

新などに対応した設備充実、企業訪問による企業の利用促進等のご提言があり、これらについては、本

年度から5 年間を計画年度とする「第2 期 中期業務計画」の策定に反映させております。具体的には、

主要業務に対する数値目標の設定、信頼性の高い評価試験の強化、相談や依頼窓口を企画連携担当とし

て一本化するなど、本年度からその実現に向けて取り組み始めたところです。

本年度の委員会は、8名の委員の方々に対して、昨年度にご提言のあった他県公設試との実績比較を

提示するとともに、

「第2 期 中期業務計画」に反映した新たな取組をご説明して、当センターの業務全

般に亘り、活発な質疑を通じて貴重なご意見をいただきました。

その結果、全般的には昨年度に比べ高い評価をいただきましたが、個別項目を見ると ①職員の人材

育成 ②企業向け技術研修 ③研究成果の普及・広報 ④科学技術の振興の4項目について、今後も改善に

向けた検討を要するとのご指摘をいただきました。

また、委員長からの総括意見7 項目をはじめ、委員各位のコメントについても、PDCAサイクルの

実践に反映させながら一層の業務改善に繋げていく所存です。

最後になりましたが、ご多忙の中にもかかわらず、当センターの機関評価委員をお引き受け下さり、

熱心なご議論と厳正なご評価を賜りました委員各位に対しまして、心より深く感謝する次第です。

平成22年3月

大分県産業科学技術センター

(3)

平成21年度の機関評価について

大分県産業科学技術センターは、意欲のある県内企業の技術支援を目的として、企業の抱える技術的

課題の解決を目指す公設試験研究機関であり、技術相談を核とする技術支援業務、企業ニーズに基づく

研究開発業務、

他機関との連携や科学技術の普及等の振興業務など、

多岐に亘る業務に取り組んでいる。

その業務の適正かつ効率的・効果的遂行を期すため、平成1 8 年度より導入した業務評価制度に基づ

き、技術支援機関としての適正な運営や業務推進に資し、産業振興や企業貢献を高めていくための外部

評価を行うものがこの「機関評価委員会」である。

今年度の委員会は、

新たに委嘱された1名と昨年度に引き続き再任した7名の計8名の委員で構成さ

れ、同センターの多岐に亘る業務全般について詳細な説明を受けながら、率直な意見交換や活発な質疑

応答を行った。

委員会の冒頭で、

昨年度の総括意見及び評価コメントへの対応についてセンター長より説明がなされ

た。

その一例を挙げると、

総括意見で示した

「評価における目標設定及び相対比較」

への対応として

「第

2期 中期業務計画」に業務指標の設定を反映させたことや九州各県公設試の業務実績比較を行ったこ

と、評価コメントにあった「技術革新などに対応した設備の充実」や「品質管理等基本的な技術研修の

充実」への対応として、新たな評価試験機器の拡充整備や県下各地での品質管理セミナーの実施を新規

事業の中で取り組むことなどの対応が図られていた。

このように評価が具体的なかたちで業務改善に繋

がっていることを聞くと、この委員会がPDCAサイクルの中で堅実に機能していると実感できた。

委員会中は、同センターより各業務内容とその実績の説明を受け、各委員からの質問や意見が出され

る中で、全般的には理解を示す意見がある一方、いくつかの業務に課題が見受けられ更に改善の余地が

あるとの指摘も行った。また、業務計画や実績を踏まえても、個別な業務項目を個々に評価することは

難しいとの意見もあった。この点については、総括意見としてとりまとめた中でも、「委員会の説明、

評価内容の改善」等で触れさせていただいた。

これら委員会当日の質疑応答や総括意見7項目のみならず、

後日に各委員から示された評価結果や評

価コメントをとりまとめたものが本報告書である。

本報告書が

「第2 期 中期業務計画」

の実効性を高め、

組織的な機能向上や業務改善の一助となることで、

県内企業や産業振興に果たす同センターの役割と機

能が、これからも益々高まることを期待するものである。

(4)

1 平成21年度機関評価委員会の概要

・・・・・ 1 ∼ 2

(1)日時

(2)会場

(3)出席者

(4)評価対象業務

(5)評価項目

①組織・運営

②技術支援業務

③研究開発業務

④関連業務

(6)評価方法

2 委員会の概要

・・・・・ 3 ∼ 8

(1)質疑応答

①組織・運営

②技術支援業務

③研究開発業務

④関連業務

(2)総括意見

評価結果

・・・・・ 9 ∼ 13

(1)業務別評価結果

(2)委員コメント

別添資料

(5)

1 平成21年度機関評価委員会の開催概要

大分県産業科学技術センターでは、業務を適正かつ効率的、効果的に実施するために二つの業

務評価制度を設けている。一つは、内部的に研究開発業務などを評価する技術審査委員会。もう

一つは、大学や産業界など外部の有識者に当センターの組織・運営や業務について評価を受ける

機関評価委員会。

この機関評価委員会は平成18年度からスタートし、4回目となる本年度の委員会を平成21

年7月に開催した。開催の概要は以下のとおり。

(1)日

平成21年7月2 3 日(水) 13:30∼16:50

(2)会

大分県産業科学技術センター内

第一研修室

(3)出席委員

ふじ

わら

よし

はる

由布合成化学株式会社

代表取締役社長

えん

にゅう

かつ

よし

大分精密工業株式会社

代表取締役社長

小手川

こてがわ

励 人

れ い じ

フンドーキン醤油株式会社

代表取締役副社長

だか

たけ

株式会社戸髙製作所

代表取締役社長

がわ

よし

つぐ

小川会計事務所

公認会計士

とう

せい

大分大学

副学長 ※

おお

けい

さく

大分工業高等専門学校

学校長

しま

ざき

はる

ゆき

財団法人大分県産業創造機構

産学官連携推進課長

(6)

2

(4)評価対象業務

①組織・運営 ②技術支援業務 ③研究開発業務 ④振興業務

(5)評価項目

各業務の評価については、業務ごとに以下の評価項目を設けた。

①組織・運営

1.人員と予算は効果的に運営されているか

2.業務の内部評価システムは適切か

3.職員の人材育成への取り組みは適切か

②技術支援業務

1.技術相談・技術指導への対応は適切か

2.依頼試験・機器貸付への対応は適切か

3.技術研修等による企業技術者への取り組みは適切か

③研究開発業務

1.研究開発課題の決定は適切な方法で行われているか

2.研究開発の実用化に向けた取り組みは適切か

3.研究開発成果の移転・事業化の取り組みは適切か

④振興業務

1.他機関との連携は適切に図れているかは適切か

2.成果の普及・広報への取り組みは適切か

3.科学技術振のへの取り組みは適切か

(6)評価方法

各業務の評価項目ごとに、次の5段階評価とした。

A:よい

B:概ねよい

C:どちらともいえない

D:問題点有り

(7)

2 委員会の概要

(1)質疑応答

昨年度(平成20年度)の委員会において指摘のあった事項への対応を含め、各業務について、評

価項目ごとに現状や取組状況などを各担当職員より説明。各委員からの質問や意見及び当センターの

回答は、以下のとおり。

前年度指摘事項への対応

説明項目

質問・意見

回答

○ 九州各県公設試と の業務比較

(比較結果について)

① この比較を評価としてみた場合、大分県 (産科技センター)はどうなのか。

② 今後の業務方針がどういう方向に向かう かにつながっていくと思うが。

③ この比較結果をみれば、研究実施課題数 と機器利用件数が高い。重点とかポリシー が、この結果に反映されているのか。

① 各県の地域産業構造を背景としているこ とから、一概に努力が足りないから数字が 小さいと言えないところがあり、評価し難 い部分がある。

② 利用企業の要望を満足度調査で把握し各 種支援業務で満足いただけるよう、さまざ まな取組で対応していく方向が一番だと 考えている。

③ 機器利用件数や依頼試験件数は、営業活 動すれば増えるというものではないので、 重点として取組んでいる結果が反映され ているとは言い難い。

・ 積極的に取り組めることは、きめ細かく 相談に応じることと企業現場に出かけて 行き、状況を常に把握しておくことだと考 えている。また、そこから課題を拾い出し た結果として、共同研究(実施課題数)に 繋がっているケースもある。

① 組織・運営

評価項目

質問・意見

回答

1.人員と予算は効果 的に運営されてい るか

(人員削減について)

① 長期的に見て技術職員(研究員)が減っ ているわけだが、組織とか業務の中身をさ らに充実させていくという課題がある中 で、今後もさらに減らす方向なのか。

(技術職員の確保について)

① 企業訪問等であちこちの企業に出かけて 現場対応する時に、企業側からするとセン ターの職員が忙しそうだと遠慮して活用 が進まないこともある。潤沢な人材を揃え てほしい。

① 行財政改革の第一期で1 0 %(5名)、今 後の第二期のビジョンで6%(3名)の全 庁的人員削減となっている。

・ 削減対応は、退職者の不補充や採用保留 分で考えており、長期的に見れば若い人が 入ってこないという残念なこともあるが、 今のところ影響は少ないと考えている。

・ 九州各県公設試の技術職員の確保の動き に比べるとかなり配慮してもらっている。

(8)

4

評価項目

質問・意見

回答

1.人員と予算は効果 的に運営されてい るか

② 製造業からすると管理部門はできるだけ 簡素にして、(技術職員の)実働部隊を増 やした方が上手くいくのだが。

(技術職員の残業について)

① 当社にも研究部門の職員がいるが、勉強 なのか、仕事なのか、持ち帰り残業なのか など、その残業に対する考え方を参考まで に教えてほしい。

(予算上の機器整備について)

① 予算は、今年度、大幅な機器整備の予定 となっているが、どういう整備をするの か。

(機器整備の事業目的について)

① 整備する機器は国庫補助の基金を使うよ うだが、事業目的の位置付けはあるのか。

(受益者負担について)

① 受益者負担(依頼試験及び機器貸付収入) の下がる予算を組んでいるが、これは受益 者負担を増やすようにならないのか。企業 の感覚からすると、予算の段階で収入が下 がるような予算を作るというのは、通常は ありえない。

(設備機器の更新について)

① 工作機械とか検査装置等、これらの最先 端機器や設備の更新に関してはどのよう に行っているか。

(設備機器の維持費について)

① 大型機器が増えてきて維持費がかかる場 合が多いが、その予算確保の状況は。

② 業務の切り替えを上手にやって対応した い。

① 管理者としては、自己申告だけでは残業 としていない。残業の業務命令とできない ものについては、残業としての取り扱いを しないこととしている。

① 昨年の本委員会で「技術革新に対応した 機器の拡充を」とのご指摘もあり、評価計 測装置を3機種(非破壊内部検査、表面性 状分析、非接触3次元計測)を整備するこ ととした。

① 自動車及び半導体等の産業集積に対応す る新たな事業という位置付けで、これらに 用いる評価試験装置としている。

① 民間の分析会社と違い、件数を多くとる ことが目的ではなく、公的機関の証明が必 要なものとか企業の機器貸付に活用でき ることを前提としている。2 1 年度に下が るような予算を組んだのではなく、前年実 績からの算出が、たまたまこうなってお り、大きな変動とは捉えていない。

・ 実際は例年同じような収入額で推移して いる。

① 必要なものについて5ヵ年の計画を立て て更新するようにしている。

・ 更新出来ないものについては、機器自身 の信頼性を確保してほしいというご指摘 もあり、機器のトレーサビリティーを確保 する観点から、今年度からメンテナンス費 用の予算を確保することとした。

① 本年度は、再度、維持費を確保できるよ うにした。

2.業務の内部評価シ

ステムは適切か (該当質問・意見 特になし) 3.職員の人材育成へ

の取り組みは適切 か

(9)

② 技術支援業務

評価項目

質問・意見

回答

1.技術相談・技術指 導への対応は適切 か

(新規の企業訪問について)

① 中期業務計画の中で、企業訪問5 0 0 社と ともに新規企業にも取組むとしているが、 今年度の取り組み状況は。

(技術相談の企業数について)

① 技術相談の企業数はどれくらいか。とい うのは、県内1 8 0 0 社あり、各業務の各利 用企業数が把握できれば、どのように利用 しているかや利用している企業規模など も把握でき、今後どういう方向で運営して いくのかに活用できるのだが。

② センターを利用した企業側には、新たな 研 究 や 事 業 に 取 組 む き っ か け と な っ た (2 5 %)という意識があることから、こ の企業把握などと連動させていくと新た な仕組みが出来ると思う。

① 課題を抱えている企業が、当センターの 業務を知らないこともあり、やはり広報が 一番であると考えている。

・ 今年もすでに約2 0 0 社訪問済みで、その 中で新規企業5 5 社を開拓している。でき るだけこのような企業にご利用いただく ようにさらに進めていく。

① 技術相談の企業数は捉えていない。基本 的には技術相談から依頼試験・機器貸付・ 共同研究の企業数へ繋がっていると思う。

② わかりました。ありがとうございます。

2.依頼試験・機器貸 付への対応は適切 か

(国際的な認証取得について)

① 依頼試験のアンケート結果に基づく今後 の対応の中で、国際的な認証機関の認証取 得というのがあるが、これはどういうこと を想定しているのか。

② 今後、進めようとしているのか。

① 国際的に通用する試験データの提供をと いう県内企業からの要望があったもので、 試 験 機 関 の 品 質 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム (IS O 1 7 0 2 5 )というものに取組むこと を想定している。

② まずは、勉強会からということで、費用 面や県内でニーズのある取得範囲などの 検討を始めたところである。

3.技術研修等による 企業技術者への取 り組みは適切か

(企業技術研修の成果について)

① 生産管理講習会を開催して、こういうソ フトを作ったよという講習会の成果をセ ンターでは確認しているのか。

(10)

6

③ 研究開発業務

評価項目

質問・意見

回答

1.研究開発課題の決 定は適切な方法で 行われているか

(該当質問・意見 特になし) 2.研究開発の実用化

に向けた取り組み は適切か

(実用化の課題について)

① 研究開発成果の実用化への取り組みにつ いては、今後の課題なのか。具体的にはど ういう風に取組むというところが見えな かったのだが。

① 今のところなかなか難しい。企業ニーズ 型研究事業の課題ではアンケートを取っ てアフターフォローなどが可能となって いるが、その他の研究課題では、これから フォローを進めなければいけない。

3.研究開発成果の移 転・事業化の取り 組みは適切か

(事業化フォローの担当部署について) ① 研究開発の事業化フォローのへ取組が強

調されているが、組織としての担当部署は 製品開発支援担当になっているのか。

② 製品開発支援担当と企画連携担当のミッ ションが重なっているようにも見えるが。

(事業化の課題について)

① 研究開発業務の評価項目に移転・事業化 の取組は適切かと書かれているが、(この 状況では)つけようがない。

② どこを支援すれば事業化になるかがセン ターとしては見えていないということで すか。

③ ここでいう事業化というのは、経営的な 面ではなくて、技術的な面でのフォローと いうことですね。事業化に向けてセンター が出来ることといえば限界がありますか らね。

① 担当部署は、企画連携担当になっている。 研究を企画する担当と企業を支援する担 当が一緒になったかたちで、研究課題の設 定からその事業化の出口まで支援できる 組織になっている。

② 組織担当名称からそのように捉えられる かもしれないが、製品開発支援担当は、い わゆる商品化の発想、ターゲット、試作の 手法に対して企業支援する部署である。

① 今後の取り組みとしては、これから研究 課題の関連企業にアンケートを取ること によって事業化の取組が見えてくるとい うことになる。

② これまでは、特許等の技術移転の実施許 諾契約が済めば事業化が終わりという傾 向が一部にあった。実施件数にはなるが、 実施許諾イコール製品が出来上がるとい うこととは違うと捉えている。実際の事業 化は、実施許諾後に出て来る。また、新た な課題を放置しないでフォローして関わ っていくということが、本当の意味の事業 化だと捉えている。

(11)

④ 振興業務

評価項目

質問・意見

回答

1.他機関との連携は 適切に図れている か

(発明協会の活動について)

① 発 明協会 の活 動状況 という のは ない の か。

② だいたいどのくらいなのか。

③ 弁理士なども来ているが。

① 発明協会は独自の活動となることから、当 セ ン ター の活 動実 績 とは 別扱 いと して い る。

② 企業からの相談については守秘義務もあ り、各専任コーディネータが抱え込んでい る面がある。これまで、コーディネータ間 の交流は少なく、自分が担当している案件 以外は、意外と知らないなど、単独行動が 多かったと思う。

③ 弁理士は、無料特許相談で企業相談を受け て、実際の出願の時には出願アドバイザー で対応している。

2.成果の普及・広報 への取り組みは適 切か

(合同成果発表会について)

① 要望になると思うが、合同成果発表会の 開催場所の地理的な制約があり、例えば、 県北や県南地区での開催の検討の余地は あるか。

(業務人材について)

② 雑感だが、これだけの業務を聞くとすご いことをやっているんだと思う。これだけ のことをやろうとするとかなりの技術職 員がいないと成果を挙げられない気がす るが、このあたりはどうなのか。

① 各大学等と会場を互いに無償提供して実 施しているのが現状であるので、実施可能 かどうかは、今後、各大学等と検討したい。

② 業務量というよりも、単純に技術のみにこ もったかたちでは成果を挙げられないと考 えている。多様な取り組みをしていかない と実のある産業支援になっていかないとい う技術職員の意識の持ちようとあわせて取 組んでいる。

3.科学技術振のへの 取り組みは適切か

(研修生の受入れについて)

① 各県比較では、研修会や研修生の受入れ 数が低いことが気になるが。

② 講習会についてはどういう方針なのか。

③ 企業ニーズの個別相談ではない一般的な 講習会については説明がなかったが、他県 に比べて一生懸命やろうと考えているか。

① 研修生受入れは、大学生のインターンシッ プ受入れのカウントとなっている。以前は、 企 業 研修 者研 修制 度と いう 事 業が あっ た が、現在はこれを技術指導の延長として実 施しており、見かけ上は少なくなっている とご理解願いたい。

② 講習会についても、運用で研修回数にカウ ントしていないが、実質的には技術指導な どで、企業の要望に対応する方向で行なっ ている。

(12)

8

(2)総括意見

個別の質疑が終わり、各委員による別室協議を経て、総括された7項目の意見を委員長より発表。ま

た、委員2名からその付帯意見を補足。センター長がその対応について回答。内容は以下のとおり。

意 見 内 容

対 応

機 関 評 価 委員 会 の 進 行に関するもの

1.説明及び評価内容の改善

詳細に説明されたが、全部を理解するこ とは難しい。将来計画の中身をもう少しわ かりやすく説明していただきたい。 2.評価資料・評価内容の簡略化

評価のための充分で精細な資料は必要 性に疑問もある。次年度からは、中期業務 計画に沿った説明して、評価自体も簡略 化・効率化できるよう考慮願いたい。 付帯①評価方法・評価事項の重点化の提案

設定された目標に対してこうしたという 提案説明があれば充分ではないか。

x評価説明については、よりわかりやすくな るよう今後工夫したい。

x評価資料は、多方面で活用している業務概 要を視覚化したものとご理解願いたい。

x委員の皆様と事前協議を行なう中で、可能 であれば、これらの見直しを検討したい。

x評価方法及び内容については、付帯意見の あ った 重点 項目 に絞 って の説 明や 評価 な ど、今後の参考としたい。

予算・人員に関するも の

3.予算及び人員の確保と能力向上

人員の面を見ると縮小している。もっと 充分な予算と人員の確保及び職員の人材 育成を行なう中で、より一層その能力が向 上することを期待している。

4.外部資金獲得に向けた不断の努力 他県公設試との業務比較をして、特に外 部資金の獲得活用については、不断の努力 として取り組んでほしい。

x予算と人員の問題については、当センター 単 独で でき ると いう もの では ない こと か ら、工業振興課等にも検討願えるよう取り 組むこととしたい。

x外部資金の獲得については、今年に限らず チャレンジしていきたい。今後も多く確保 できるよう、引き続き努力する。 振 興 業 務 に関 す る も

5.業務内容の広報に対する一層の努力 研究と企業支援という二つのミッション は、広報が非常に大事だと認識して、効率 的な業務運営に取組んでほしい。

付帯②センター配信情報の検索活用法の提案 利用企業に対してHP検索活用マニュア ルを一回送っておくことを検討してはどう か。

x広報の必要性を感じている。技術支援と研 究開発の両方を連動させて、広報も行い、 より効率的な業務運用を心がけたい。

xホ ーム ペー ジの 使い 方や メー ルニ ュー ス に配信など、当センターを利活用しやすい 周知も含めて、この提案を検討したい。

業 務 全 般 に関 す る も の

6.存在感を示す積極的な情報発信

機関評価をやる中で、もっとアピールを 地域に向かってしていただきたい。そうす ることで、プレゼンス(存在感)が上がっ ていく。

7.自信を持って地域に対応を

県の産業活力創造戦略の中核を担うとい うような自信を持ち、どっしり構えて地域 と対峙して、今後も活動してほしい。

x情 報発 信に つい ては 、お っし ゃる よう に 様々なアピールをして、存在感を示せるよ う努力したい。

(13)

3 評価結果

評価は、8人の委員それぞれに各業務の評価項目ごとに5段階評価をしていただいた。以下に評価

結果の集計を示す。

(1)業務及び項目別の評価結果

業務ごとに集計すると、「よい」との評価が、組織・運営で4 6 %(昨年度比1 7 ポイント増)、技術支

援で5 4 %(同1 2 ポイント増)、研究開発で約5 0 %(同2 5 ポイント増)、振興業務で3 8 %(同2 5 ポイント

増)となった。「よい」と「概ねよい」を合わせると、組織・運営が8 0 %以上、研究開発は9 0 %以上

となる高い評価となったが、

技術支援と振興業務は8 0 %以下であった。

技術支援と振興業務は

「どち

らともいえない」が約1 7 %であった。「問題点有り」は組織・運営で1人のみで、「見直しが必要」

との評価は全業務でみられなかった。

評価項目別にみると「問題有り」とされたのは、期待する機能からみると人員が少ないとの指摘を

受けた組織・運営の「人員・予算」の項目であった。また、

「どちらともいえない」との評価が複数あ

る項目は、専門的な能力向上を期待されている「職員の人材育成」、参加者数が少ないとの指摘があっ

た「技術研修」、更なる周知・浸透の余地があるとされた「普及・広報」、新たに高校生レベルへの取

組に要望のあった

「科学技術の振興」

の4項目であり、

今後の取組の必要性を示唆する評価となった。

(単位:人) 評 価 項 目

A よい

B 概ねよい

C どちら

とも

D 問題点

有り

E 見直し

必要 1. 人員と予算は効果的に運営されているか

4

3

0

1

0

2. 業務の内部評価システムは適切か

4

3

1

0

0

3. 職員の人材育成への取り組みは適切か

3

3

2

0

0

織 運 営

(構成比:%)

1 1

( 4 5 .8 )

9

( 3 7 .5 )

3

( 1 2 .5 )

( 4 .2 )

( 0 )

1. 技術相談・技術指導への対応は適切か

4

3

1

0

0

2. 依頼試験・機器貸付への対応は適切か

6

1

0

0

0

3. 技術研修等による企業技術者への取り組みは適切か

3

1

3

0

0

術 支 援

(構成比:%)

1 3

( 5 4 .2 )

5

( 2 0 .8 )

4

( 1 6 .7 )

( 0 )

( 0 )

1. 研究開発課題の決定は適切な方法で行われているか

6

2

0

0

0

2. 研究開発の実用化に向けた取り組みは適切か

4

4

0

0

0

3. 研究開発成果の移転・事業化の取り組みは適切か

2

4

2

0

0

研 究 開 発

(構成比:%)

1 2

( 5 0 .0 )

1 0

( 4 1 .7 )

( 8 .3 )

( 0 )

( 0 )

1. 他機関との連携は適切に図れているか

4

4

0

0

0

2. 成果の普及・広報への取り組みは適切か

3

3

2

0

0

3. 科学技術の振興への取り組みは適切か

2

4

2

0

0

振 興 業 務

(14)

1 0

(2)委員コメント

5段階の評価に加えて、各委員から評価項目ごとにコメントをいただいた。コメントの中で当セン

ターに対する課題提言と評価意見を抜粋して以下に示す。

(参照「各委員からのコメント(原文)」)

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

1. 人員と予算は効果的 に運営されているか

(課題提言)

① 期待する機能からみると人員が少ない。増員し強力な布陣にしてほしい。 ② 生産・製造アドバイザーが行なえる人がいれば心強い。

③ 現員数が適正かどうかを判断する基準や指標がないので判断しかねる。 (評価意見)

x 人員の削減が進行する中で効率的な運用の努力がなされている。

x 事業費も外部資金等の獲得がなされており、評価される。

x 組織再編による人員配置の適正化を図ったことは評価できる。

x 人員は戦略に則った重点分野に適切に採用・配置されている。

x 九州他県と比較しても、効率的な運用がなされている。

2. 業務の内部評価シス テムは適切か

(課題提言)

① 評価に多くの時間や労力を費やしていないか。簡素化した評価方法を評価する 側と議論すべき。

② 現状に対する自己評価・分析の記述があるとより良い。

③ 自己評価を機関評価委員会に提示して、重要な課題に対する今後の対応方針を 明らかにしてもらいたい。

④ 人材育成や振興業務に関しても、可能な範囲で評価を実施することが望まし い。

(評価意見)

x 内部評価が業務に即してなされており、機関評価との関連も明確である。

x 公開も適切になされている。

x 評価を運営に活かす意欲・努力が認められる。 組

織 ・ 運 営

3. 職員の人材育成への 取り組みは適切か

(課題提言)

① ドクター取得者が少ない。学位取得を目指すことも重要である。 ② 専門的研究にも時間を費やせる体制をとること。

③ 趣旨は分かったが、過去の実績として、適切であったかは不明。 ④ 若い時点で取得させる資格を明確化することが望ましい。

⑤ 研修計画が制定されているが参加人数が少なく、年齢構成も掴めない。 ⑥ O JT 研修の実施計画の概要や実施状況に関する具体的な記載が欲しい。 (評価意見)

x 研修計画が順調に実行されている。

x 人材育成方針・計画を明確にしていることはよい。

技 術 支 援

1. 技術相談・技術指導 への対応は適切か

(課題提言)

① 技術相談件数が減少している。

② 利用する側も指導する側もコミュニケーションを良くし、産業界の動向に関す る情報提供がほしい。

③ 件数の問題より、質的な問題の方が重要と思われるが、よく判らない。 ④ 相談指導した企業数(リピーター、新規企業数別)、指導の形態(口頭説明、

研究員による実験を要したなど)に関するデータがあるとより良い。 ⑤ 満足度向上策として、ビジネスマナー研修等を取り入れてはどうか。 (評価意見)

x 相談時間の延長などの努力がなされており努力がみられる。

(15)

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

2.依頼試験・機器貸付へ の対応は適切か

(課題提言)

① 民間機関が存在するため、分野を仕分けする必要がある。

② 企業技術者のレベルアップの面から、機器貸付の増に努めること。 ③ 機器貸付の土日利用が無いが、他の方法で利用者拡充を図ることも必要。 (評価意見)

x 機器整備に伴い、一層の向上が期待される。

x 時間延長などの努力がみられ、適切である。

x 調査結果からも明らかなように、よく機能している。 技

術 支 援

3 .技 術 研 修 等 に よ る企 業 技 術 者 へ の 取 り 組 みは適切か

(課題提言)

① 参加者数の増が望まれるが、ニーズの関係もあり、評価は難しい。 ② 参加者数が少ない研修がある。

③ 研修会の内容を分類し、年度計画を立てることが望まれる。 ④ 中期目標(重点分野)や他機関との連係も考慮するとよい。

⑤ 希望テーマの調査や県内企業への周知を図り、タイムリーに開催すること。 (評価意見)

x 研修の開催件数の実績は向上している。

x アンケートに対する的確な対応はなされており、評価できる。

1 .研 究 開 発 課 題 の 決定 は 適 切 な 方 法 で 行 わ れているか

(課題提言)

① よくわからない。 (評価意見)

x ミッションを的確に実施するための調査を踏まえており、適切である。

x 技術評価委員会で決定しているので、手続的には問題ないと思われる。

x 決定から事後評価までシステマティックに適切に行われている。

x プロセス、課題内訳のバランス( 企業ニーズ型・経常・調査等)ともに、適切。

2 .研 究 開 発 の 実 用 化に 向 け た 取 り 組 み は 適 切か

(課題提言)

① できること、なすべき事項について明確化し、広報することが望まれる。 ② 特許等出願分野の拡大が望まれる。

(評価意見)

x 実施許諾件数も順調に推移している。

x 実用化までは、到達しているケースが多いものと思われた。

x 知財化、並びに実用化に向けた共同研究を着実に進めている。

x 実用化を強く意識して研究開発に取り組んでいると感じる。

x 実施許諾件数を重視する方針は妥当である。 研

究 開 発

3 . 研 究 開 発 成 果 の 移 転・事業化の取り組み は適切か

(課題提言)

① 移転の成果の知財化への取り組み(出願)の積極性が望まれる。 ② 21年度以降に繋がる研究開発の創生が望まれる。

③ より深く掘り下げた研究にも取り組んでいただきたい。

④ 今後強化しなければならない課題とのことなので、現時点では評価を保留。 ⑤ 事業化及び支援の内容について、より明確な説明が望まれる。

⑥ 新設される「事業化サポート検討会」が、事後フォローにおいて有効に機能する ことを期待。

(評価意見)

x 共同研究した成果が製品化に活かされており、概ね適切である。

(16)

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評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

1 .他 機 関 と の 連 携 は 適 切に図れているかは適 切か

(課題提言)

① 県の主な機関(産業創造機構など)がセンター内に集結できないか。 ② 昨年と内容は変わり映えしない。結果的な進展があったのかよく判らない。 ③ 企業や大学からの研修生受入件数が九州他県対比劣位にあり、増加に向けた周

知等の工夫が望まれる。 (評価意見)

x 連携動向に的確に対応されており適切である。

x 他機関との連携に意欲的に取組んでおり、研究開発、研究者交流、産業基盤造り 等で成果を上げている。

x 多様な連携に向けて様々な取り組みを行っている。

2.成果の普及・広報への 取り組みは適切か

(課題提言)

① 効果の面でよくわからない。

② ホームページの「技術支援の窓口」は明るい色にして目立つように。 ③ Webを通じた情報発信は、中小企業の利用度合いの把握が困難である。 ④ 県内の事業所数からみた場合、更なる周知・浸透の余地がある。

(評価意見)

x 成果発表会や広報媒体での広報にも積極的に取り組んでいる。

x 講演・セミナー等のメール便はありがたい。

x ITを活用した広報が適切になされている。 振

興 業 務

3 .科 学 技 術 の 振 興 へ の 取り組みは適切か

(課題提言)

① 催事に出展することにより、寄与出来る余地が残されている。

② 小中学生を対象にした科学技術フェアは、他機関(大学や博物館)に任せれば よい。

③ 県内企業への就職を促すような高校生レベルの研修が欲しい。

④ 地場企業に就職する工業高校3 年生に対する機器等の紹介・説明会の開催が望 まれる。

⑤ 「おおいた科学技術体験サポーター会議」を通じた関係機関の連携強化と、活動 内容の更なる充実を図って頂きたい。

(評価意見)

x 約1 7 0 0 人の来場者を迎えていることは評価される。

(17)

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

機関評価委員会の進行及び評 価の仕方に関するもの

① 総花的な説明では、評価のしようがない。

② 新中期計画の説明は、評価の対象とはならない。(前回に比べて進化があ ったのかどうか判らない。)

③ 重要課題、目標を決めて、どのように取り組み、結果としてどのような進 展があったのか、どのように変革に取り組んでいくのかを説明し、動的な 進化を評価の対象としたい。

④ 前年度までの実績と、当年度の計画が混在しているため、評価しづらい。 ⑤ 実績とそれを踏まえた計画とに分けて資料を作成した方が、分かり易く評

価もやり易い。

⑥ 事前に重点的に取り組む項目を絞り込んで設定し、もう少し簡略化した資 料で評価を実施してもかまわない。

組織・運営に関するもの

① 人材と資金の充実を一層図ることを期待。

② 一層機能が発揮されるよう、センター内に他の機関を集約を検討すべき。 ③ 意欲や能力のある学生が応募してくるような職場づくりを期待。

④ 各セクション・業務においてもPDCAを機能させ、センター全体のPD CAと連動させること。

職員の人材育成に関するもの

① 人材育成プログラムの内容充実を図ることを期待。

② 必要に応じて内部評価・外部評価の対象とすることも、検討すべき。 技術支援業務に関すること

① 技術革新、新たな規制(例えばRoHS指令)等に対応し得る分析機器充 実と世界に通用する分析機関への成長を期待。

② 企業訪問をもっと積極的に行ってニーズ(シーズ)のほり起こし、活性化 をはかるべき。

③ 県内各地での開催を予定している「機器活用説明会」は、非常に良い試み。 センターのホームページの活用方法、メール便の説明等を合わせて実施す れば、更に認知度・親近感が高まる。

研究開発業務に関すること

① 人とお金を要求できる説得力をもった研究開発に取り組むことを期待。 ② 企業ニーズ型研究を一層発掘し、増加させることを望む。

③ 年度途中でも良い案件を見出し(企業訪問などで)、対処する体制を期待。 ④ どのような支援が可能かを明確にし、事例も含めて広報することを望む。 振興業務に関すること

① 地場企業に就職する工業系高校生に対しての業務・機器の紹介・説明会を 開催することを望む。(将来のセンター利用者としても)

② 様々な機会を利用して、センターのP R を積極的にして欲しい。 ③ 合同研究成果発表会・技術相談会も県内各地で開催して欲しい

④ 農商工連携がクローズアップされていることを考慮すれば、時には農林水 産研究センターとの共同開催があっても良い。

総 合 評 価

センターの取組を評価する 意見

x 方針の設定と組織の改編が的確になされており、全般的に適切な業務運営。

x 連携に関しては、コーディネータの役割も含めて、よい取組を行って、成 果を上げている。

x 各業務が適切に行われている。

参照

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